2026年のプロ野球ドラフト会議では、大学日本代表を経験した早大・宮城誇南投手や、最速157キロを誇るHonda・磯貝和賢投手も指名に届きませんでした。全国大会での実績や際立つ武器があっても、名前が呼ばれなかった選手は少なくありません。主な11選手の特徴と、次の挑戦で見たいポイントを整理します。
2026年ドラフトの主な指名漏れ11選手
高校生では内藤蒼、田山纏、大学生では宮城誇南、赤堀颯らが指名漏れとなりました。社会人でも、磯貝和賢をはじめとする注目選手が指名を受けませんでした。
| 区分 | 選手 | 所属・守備位置 |
|---|---|---|
| 高校 | 内藤蒼 | 浦和学院/捕手 |
| 高校 | 田山纏 | 仙台育英/外野手 |
| 大学 | 宮城誇南 | 早稲田大/投手 |
| 大学 | 香西一希 | 早稲田大/投手 |
| 大学 | 寺尾拳聖 | 早稲田大/外野手 |
| 大学 | 赤堀颯 | 國學院大/内野手 |
| 大学 | 川満真 | 青森大/外野手 |
| 社会人 | 磯貝和賢 | Honda/投手 |
| 社会人 | 川原嗣貴 | Honda鈴鹿/投手 |
| 社会人 | 杉崎成 | JR東日本/内野手 |
| 社会人 | 飯山志夢 | ENEOS/外野手 |
※2026年10月22日の指名結果と会議後の報道に基づく主な選手の一覧です。育成指名を受けた選手は含めていません。
高校生|捕手転向で評価を上げた内藤、甲子園で打った田山
内藤蒼(浦和学院)|捕手としての伸びしろも注目された強打者
内藤は、強肩強打の高校生捕手として注目されていた選手です。高校2年時に外野手から捕手へ転向し、短期間でドラフト候補に浮上しました。
打撃に加え、捕手として成長する余地がある点も魅力です。次の舞台では、打力を伸ばしながら捕手として経験を積むのか、別のポジションも視野に入れるのか。進路だけでなく、どの守備位置で育っていくかも見どころになります。
田山纏(仙台育英)|高校通算25本塁打の外野手
田山は、2026年夏の甲子園で大会第1号本塁打を放った左打ちの外野手です。高校通算25本塁打を記録し、仙台育英の4番として8強入りに貢献しました。
持ち味は力強いスイングと長打力です。甲子園での一発は、その打力を全国に示す場面になりました。今後は、より高いレベルの投手を相手に長打を重ねられるかが、打者としての成長を測るポイントです。
大学生|日本代表左腕と全国大会首位打者も指名に届かず
宮城誇南(早稲田大)|試合を組み立てる力を備えた左腕
宮城は、2025年に大学日本代表へ選ばれた左腕です。浦和学院から早大へ進み、制球力とスプリットを生かして打者と勝負してきました。
球速だけで押すのではなく、コースと変化球を組み合わせて試合をつくるタイプです。次の舞台では、その投球をどれだけ安定して再現できるかが焦点になります。代表経験という実績に加え、登板ごとの内容を積み上げていく姿を見たい投手です。
香西一希・寺尾拳聖(早稲田大)|左腕と主軸打者も次の道へ
香西は早大の主将を務め、制球力を武器にしてきた左腕です。寺尾は中長距離打者として打線を支え、強い打球を飛ばす力を持つ外野手です。同じ早大でも、投球の精度と打撃の力強さという異なる持ち味がありました。
宮城、香西、寺尾の3人は、育成指名を受けない意向だったと報じられています。今回の結果には、支配下での入団を目指す本人側の条件も関わっています。育成での入団を望む選手と同じ前提で、評価の高低を単純に比べることはできません。
赤堀颯(國學院大)|全日本大学選手権で打率.583
赤堀は、2026年の全日本大学野球選手権で首位打者賞を獲得した内野手です。12打数7安打、打率.583を記録し、全国大会で打撃の実績を残しました。
短期大会の打率と、長いシーズンを通じた打撃の安定感は、それぞれ見方が異なります。それでも、全国の代表校が集まる舞台で結果を出したことは確かな強みです。次のカテゴリーでも安打を重ね、出塁や守備を含めてどんな役割を担うかが注目されます。
川満真(青森大)|春のリーグ戦で打率.486
川満は、2026年春の北東北大学野球リーグで打率.486を記録し、首位打者となった外野手です。大学野球で結果を残した打者の一人でしたが、今回は指名に届きませんでした。
今後の評価を追う際には、リーグ戦で培った打撃を、対戦相手や環境が変わっても発揮できるかを見たいところです。所属リーグの違う選手同士は打率の数字だけでは比較しにくいため、新たな舞台での打席内容が大切になります。
社会人|157キロ右腕の磯貝ら、際立つ武器を持つ選手も
磯貝和賢(Honda)|最速と平均球速の両方に注目
磯貝は、最速157キロの直球を持つ右腕です。ドラフト前には平均球速の向上にも取り組んでおり、速球の出力をさらに高めようとしていました。
速球派の投手を見るうえでは、一度の最高球速に加え、試合を通じてどの程度の球威を保てるかも重要です。磯貝の再挑戦を追うなら、150キロ台後半の一球だけでなく、普段の直球の強さや打者の反応にも注目したいところです。
川原嗣貴(Honda鈴鹿)|大阪桐蔭出身の右腕
川原は大阪桐蔭からHonda鈴鹿へ進んだ右腕です。高校卒業後に社会人野球で経験を積んできましたが、2026年のドラフトでは指名を受けませんでした。
今後は高校時代の知名度よりも、社会人の打者をどう抑えるかが判断材料になります。登板機会や任される役割、その中での投球内容を追うことで、成長をより具体的に捉えられます。
杉崎成(JR東日本)|長打力を持つ内野手
杉崎は、長打力が魅力の内野手です。JR東日本入社1年目の都市対抗東京二次予選では、全6試合で複数安打を記録するなど、社会人でも打撃をアピールしてきました。
次に見たいのは、長打を放つ力に加え、打線の中でどれだけ継続して得点に関われるかです。好投手との対戦で出塁と長打を積み重ねれば、打者としての持ち味をさらに示せます。
飯山志夢(ENEOS)|走攻守を生かす外野手
飯山は、俊足巧打と外野守備を持ち味にする選手です。強打者とは異なり、出塁後の走塁や守備でもチームに貢献できる点に特徴があります。
こうしたタイプは打率や本塁打だけでは役割が見えにくくなります。今後は、出塁、進塁、守備での貢献を含め、試合のどこで力を発揮しているかを追いたい選手です。
指名漏れの理由と今後の進路は、分けて考えたい
指名漏れという結果だけで、その選手の課題や将来性まで決めつけることはできません。ドラフトには各球団の補強方針や指名枠、選手側の入団条件も関わります。早大3選手のように条件が報じられている例と、球団側の見送り理由が明らかでない例を分けて受け止める必要があります。
高校生には大学や社会人などで経験を積む道があり、大学生にも社会人や独立リーグなど、プレーを続けながら次の機会を目指す選択肢があります。各選手の具体的な進学先・入社先や海外契約は、本人や所属先の発表に沿って追う必要があります。
次のドラフトへ向けて見るべきなのは、同じ武器をさらに磨くのか、新しい役割を身につけるのかという変化です。全国大会で結果を出した打者と、球速に強みを持つ投手では、再び評価を高めるための見どころも異なります。指名結果の一覧に加えて、その後に何が変わったかまで追うと、選手の成長が見えてきます。

