【MLB】契約の仕組みを徹底解説!メジャー契約とマイナー契約の違いとは?最低年棒とロースター40人枠・DFA・日本人選手のポスティング制度についても解説! | TOKYO リーマン NOTE

【MLB】契約の仕組みを徹底解説!メジャー契約とマイナー契約の違いとは?最低年棒とロースター40人枠・DFA・日本人選手のポスティング制度についても解説!

スポンサーリンク
その他

日本人選手の活躍で人気のMLBですが

契約システムがやや複雑で

スポーツニュースを見ていると

ロースター枠・DFA・マイナー契約など

難しい用語を耳にすることがあります

今回はMLBの契約システム

日本人メジャーリーガーの契約について

丁寧に解説していきます

なお歴代契約金ランキングは

別記事でまとめましたのでご覧ください

スポンサーリンク

メジャー契約とマイナー契約

ロースター40人枠

ロースター40人枠とは

公式戦への出場登録選手枠のことです

40人枠外の選手は公式戦に出場できず

マイナーリーグでのプレーのみ認められます

枠内の選手はマイナーでもプレー可能です

40人枠に登録される選手は

メジャー契約を結ぶ必要があります

つまりメジャー契約とは

ロースター40人枠に登録される契約です

なお大怪我によって長期離脱する選手は

60日間の故障者リストに登録されます

この場合40人枠から一時的に外れますが

メジャー契約は破棄されません

40人枠登録選手と

60日間の故障者リスト入り選手以外は

全てマイナー契約を結ぶこととなります

マイナー契約はメジャー契約と比較して

厳しい契約となっています

最低年棒と練習環境

メジャー契約では最低年棒が設定され

およそ1億円が補償されます

一方マイナー契約では

最低年棒は300万円以下であり

給与面で大きな差があります

また練習環境等々での待遇にも

雲泥の差があります

DFA(事実状の戦力外)とは

DFA(Designated For Assignment)は

”事実上の戦力外”と表現されますが

実際には40人枠から外れることです

この場合に球団は

①ウェーバー公示または

②トレードの対応を迫られます

ウェーバー公示では希望球団が現れた場合

元の契約のまま選手を譲渡します

DFAとなった選手は

他球団に譲渡される状態となります

①②の交渉が7日以内にまとまらない場合

マイナー契約または解雇となります

契約期間中のDFAもありますが

球団は年棒を支払う義務が残ります

よって残り契約年数が少ない選手で

チーム構想から外れた選手は

DFAとされる可能性が高いです

DFAの目的

有望なマイナー選手や

新たに獲得した新加入選手を

40人枠に登録(メジャー契約)する際に

枠に空きを作るのが目的です

DFAが実行されるケース

最もよく見られるのは

60日間の故障者リストに登録され

一時的に40人枠から外れた選手を

再び40人枠に戻すケースです

次によく見られるのは

”オプション”できない選手を

26人枠から外すケースです

オプションとはマイナー降格のことで

26人枠とはベンチ入り選手の枠です

MLBでは選手の飼い殺しを防ぐため

累計5年間のマイナー降格を経験した選手を

マイナー降格させることはできません

よって実績のある選手を

40人枠に登録した場合には

必ず26人枠か故障者リストに入ります

不振などで26人枠から外す場合には

DFA・トレードとするしかありません

トレードと契約

MLBでは頻繁に選手移動が活発で

頻繁にトレードが成立します

トレードされた選手の契約は

移籍先球団がそのまま引き継ぎます

よって長期契約が残る選手のトレードは

敬遠される傾向にあり

残り契約年数が1,2年の選手が好まれます

交渉次第では移籍元球団が

年棒の一部を負担する場合もあります

日本人選手の契約

MLB移籍方法

  • 海外FA
  • ポスティング
  • 自由契約

NPBからMLBに移籍する選手の多くは

海外FA・ポスティング制度を利用します

桑田・井口選手らのように

自ら希望して自由契約となり

トライアウトを受ける方法もありますが

珍しいケースです

海外FA権を取得するには

NPBで10年程度プレーする必要があり

若く実力のある選手は

ポスティング制度での移籍が主流です

ポスティング

海外FA権を持たない選手

メジャー移籍する際に用いられます

海外FA権との違いは

所属元球団が譲渡金を受け取れることです

譲渡金は契約総額で決まるため

大型契約が期待される選手の移籍は

球団にとって大きなメリットとなります

大谷・山本・佐々木選手らは

ポスティング制度を利用して移籍しました

譲渡金の計算方法

ポスティングによる所属元への譲渡金は

契約金総額によって決まります

例えば7000万ドルの契約の場合

2500×0.2+2500×0.175+2000×0.15で

1238万ドルの譲渡金が発生します(上図)

この金額に加えて

契約期間中に追加で発生した金額の

15%も譲渡金に加わります

契約期間中に発生する金額とは

メジャー契約締結時の年棒(マイナー契約選手の場合のみ)や

出来高ボーナスなどが含まれます

25歳ルール

MLB球団が25歳未満または

プロ6年目未満の海外選手を獲得する際

マイナー契約しか結ぶことができません

すぐにメジャー契約を結べますが

年棒の決定権はMLB球団側にあり

最低年棒(1億円程度)での契約となります

よって契約金総額は少なくなります

譲渡金の額も抑制されます

2024年オフに佐々木選手が移籍した際

25歳ルールの適用によって

ロッテが受け取る譲渡金は少なくなり

選手放出のメリットを享受できませんでした

移籍当時の佐々木投手は23歳でしたので

あと2年遅くMLBに移籍していれば

25歳ルールは適用されずに

超大型のメジャー契約が見込まれました

その場合は多額の契約金総額によって

球団には多額の譲渡金が渡っていました

しかし本人の熱意や

誰もが認めるポテンシャルによって

球団側が動かされる形となりました

まとめ

今回はMLBの契約についてまとめました

やや複雑なルールが設定されており

頻繁にルール改正されますが

基本部分を理解しておくと

よりMLB観戦を楽しめるかもしれません

ここまでお付き合いいただき

ありがとうございました

スポンサーリンク
プロフィール
この記事を書いた人
TOKYOリーマン

野球好きの30代サラリーマン / 趣味は野球観戦・読書 / 現在子育てに奮闘中 / 野球関連のデータ分析・考察記事を発信します

TOKYOリーマンをフォローする
その他