ブリュワーズの勝ち筋は、救援陣に頼ることだけではありません。終盤に強い投手を残しながら、先発が早いイニングで降板した試合も拾えるかが、ドジャースとのNLCSを左右しそうです。登録された26人を整理すると、継投の余裕とベンチの使い方が見えてきます。
投手13人・野手13人――NLDSと同じ26人でNLCSへ
ブリュワーズは現地10月11日にNLCSの登録選手を発表しました。投手13人、捕手2人、内野手6人、外野手5人の計26人で、NLDSからの入れ替えはありません。対戦相手はドジャースです。
表の「起用の見どころ」は編成から考えられる役割を示しています。
投手13人:先発の柱と、長い回を任せる選択肢
| 登録選手 | 起用の見どころ(考察) |
|---|---|
| アーロン・アシュビーAaron Ashby | 中盤から終盤をつなぐ救援 |
| シェーン・ドローハンShane Drohan | 長い回を任せる選択肢 |
| ロバート・ガッサーRobert Gasser | 先発・複数回の投球 |
| DL・ホールDL Hall | 救援の組み合わせを広げる |
| カイル・ハリソンKyle Harrison | 先発が短くなった試合の補完 |
| ローガン・ヘンダーソンLogan Henderson | 先発の柱 |
| ダスティン・メイDustin May | 先発・複数回の投球 |
| トレバー・メギルTrevor Megill | 終盤のリードを守る |
| ジェイコブ・ミジオロウスキーJacob Misiorowski | 先発の柱 |
| チャド・パトリックChad Patrick | 長い回を任せる選択肢 |
| ジョジョ・ロメロJoJo Romero | 中盤の継投を補強する |
| アントニオ・センザテラAntonio Senzatela | 複数回の救援を想定 |
| アブナー・ウリーベAbner Uribe | 終盤の重要な場面を担う |
捕手2人:打撃で動くときも、捕手の残り人数が制約に
| 登録選手 | 起用の見どころ(考察) |
|---|---|
| ウィリアム・コントレラスWilliam Contreras | 捕手として攻守の中心 |
| ゲーリー・サンチェスGary Sánchez | 控え捕手・打撃での起用 |
内野手6人:一塁の打撃と、二遊間の守備をどう両立するか
| 登録選手 | 起用の見どころ(考察) |
|---|---|
| ジェイク・バウアーズJake Bauers | 一塁の打撃を担う |
| デービッド・ハミルトンDavid Hamilton | 内野の交代・走者としての起用 |
| ジョーイ・オルティスJoey Ortiz | 内野の守備配置を支える |
| クーパー・プラットCooper Pratt | 遊撃を軸に内野を守る |
| ブライス・トゥラングBrice Turang | 二塁の攻守を担う |
| アンドリュー・ボーンAndrew Vaughn | 一塁・代打の選択肢 |
外野手5人:打撃の主軸と、終盤の守備配置を組み合わせる
| 登録選手 | 起用の見どころ(考察) |
|---|---|
| ジャクソン・チョーリオJackson Chourio | 外野の打撃を担う |
| サル・フレリックSal Frelick | 外野守備と打線のつなぎ |
| ルイス・ララLuis Lara | 外野の交代要員 |
| ギャレット・ミッチェルGarrett Mitchell | 中堅を含む外野守備 |
| クリスチャン・イエリッチChristian Yelich | DH・代打を含む打撃での起用 |
主な守備位置は各選手の普段の役割を示すもので、NLCSの固定配置ではありません。イエリッチも外野手として登録されていますが、DHや代打を含めて考える必要があります。
レギュラーシーズンの主力選手や本拠地については、ブリュワーズの主力選手・本拠地まとめも参考になります。
7試合制の継投:勝ちパターンを使う前の回が重要
ここからの戦術は、登録メンバーをもとにした考察です。登板順や投球数、代打のタイミングを確定した方針として示すものではありません。
ミジオロウスキーとヘンダーソンで、救援を急がない展開を作る
先発の中心はミジオロウスキーとヘンダーソンです。両投手の試合では、序盤から救援投手を次々に使うより、相手打線を抑えている間は先発に任せ、次の試合にも継投の選択肢を残したいところです。
交代の判断で見たいのは、球数だけでなく四球の増加や打球の内容。例えば同点の中盤でも、打者との勝負ができているなら続投には意味があります。一方で走者をためて相手の中軸を迎えるなら、「あと1回」にこだわらず救援を前倒しする判断も考えられます。
アシュビーをどこで使うかが、終盤の余裕を変える
救援の軸となるのはメギル、ウリーベ、アシュビー。NLDS第4戦ではアシュビーが3回無失点でつなぎました。先発から終盤へ複数回を任せられる投手がいることで、1回ごとに別の投手を投入する継投以外も選べます。
ただし、毎試合同じ投手に複数回を任せる想定は置けません。アシュビーを早い回に使った試合では、その後を誰でつなぐかまでが一つの判断になります。点差だけでなく、翌日も試合があるかを含めて使い方を見ると、交代の意味が分かりやすくなります。
残る投手は「負け試合要員」と決めつけられない
ドローハン、ハリソン、パトリックらに複数回を任せられれば、先発が早く降りた試合でも主力救援の消耗を抑えられます。ガッサーやメイの登板が短くなった場合も、誰が次の数イニングを担うかがポイントです。
例えば序盤に2点を追う試合で、主力救援をすべて投入する必要はありません。追加点を許さず打線の反撃を待つ役割にも価値があります。勝ちパターンの前に試合を壊さないことが、投手13人の編成を生かす条件でしょう。
野手13人の攻撃:代打の一打と、その後の守備を一緒に考える
走ることより、アウトを増やさず得点圏を作れるか
トゥラングやハミルトンを走者として使う場面では、盗塁そのものを目的にしないことが大切です。相手投手の動作や捕手の送球、次打者との組み合わせを見て、進塁によって得点の可能性がどれだけ上がるかを考えたいところです。
同点の終盤なら、一塁走者が二塁へ進む意味は大きくなります。ただし中軸の打席で走者を失えば、長打で複数得点を狙う形も崩れます。走塁を武器にする試合でも、打者が有利なカウントでは打撃に任せる選択があってよいはずです。
一塁とDHの打撃を使い切ると、交代の余地は小さくなる
バウアーズ、ボーン、イエリッチの使い方は、相手投手との組み合わせで変わりそうです。代打で打撃を厚くできても、その後の守備位置まで埋められるかを考える必要があります。登録されているからといって、全員が毎試合先発するわけではありません。
捕手もコントレラスとサンチェスの2人だけです。捕手への代走や控え捕手の代打起用は、一度動くと残りの選択肢を狭めます。早い回で打撃を優先する判断と、延長まで交代要員を残す判断のどちらを選ぶかにも注目です。
守備交代の価値:1点リードを守る配置を残せるか
攻撃でベンチを使った後に、フレリック、ミッチェル、ララらをどう外野へ配置するか。内野ではトゥラング、プラット、オルティスらの組み合わせをどう維持するか。僅差の終盤では、代打の結果と同じくらい、その後の守備が大切になります。
例えば1点リードの終盤では、外野の間を抜ける打球や内野の送球ミスが失点に直結します。打力を優先した交代の後にも守備を整えられるよう、誰をベンチに残すかを考えたい編成です。逆に追う展開では、守備の安定だけを優先して打撃の選択肢を閉じない判断が必要になります。
試合で見るべき3点:継投の入口、走塁の判断、交代後の配置
ブリュワーズの戦い方を見るなら、次の3点を押さえると26人の編成が試合と結び付きます。
- 先発を降ろす場面:球数だけでなく、走者と相手の打順に合わせて判断しているか。
- 走者を動かす場面:進塁の利益と、アウトになる損失を釣り合わせているか。
- 代打・代走の後:打撃を強めた後も、外野と二遊間の守備を整えられるか。
終盤の強い投手につなぐまでに何人を使ったか、次の試合に誰を残したか。そこまで見れば、目の前の1勝とシリーズ全体を両立させるためのベンチの判断が見えてきます。
参考情報

