大谷選手の活躍で大盛況だった2024年シーズンが終了しました
2021年・2023年とア・リーグMVPを獲得した大谷選手ですが
2024年シーズンはナ・リーグでMVPを獲得しました
DHとしては初のMVPで、2年連続3回目の受賞となりました
また3回とも満票でのMVP獲得となり、これは史上初の快挙です
今回は2024年MLBのMVPランキングをまとめます
さらに選手の総合的な活躍を表す”WAR(ウォー)”についても紹介します
また歴代MVP選手一覧や選出方法についても解説していきます
MVPの概要
MVPとは
レギュラーシーズンで最も活躍した選手に与えられるタイトルです
ア・リーグとナ・リーグそれぞれで1人ずつが選出されます
投手も野手も獲得する可能性がありますが、過去の受賞者は野手が圧倒的多数です
MLBにおいて最も価値のあるタイトルと考えられており
MVP受賞は選手最大の栄誉です
MVPの選出方法
全米野球記者協会の記者投票によって選出されます
各リーグには15球団が所属しており、それぞれの本拠地都市は異なります
本拠地都市から2人ずつが選出され、計30人の記者に投票権が与えられます
それぞれの記者は1位から10位までの選手を投票します
各順位にポイントが割り当てられますので
全ての記者の投票を集計してポイントの合計値が最も高い選手がMVPとなります
2023年の大谷選手は満票でのMVP受賞となりましたので
合計獲得ポイントは420ポイント(30人×14ポイント)でした
投票はレギュラーシーズン終了後に締め切られますので
ポストシーズンの活躍は考慮されません
2024年MVPの発表日
日本時間 11月22日(金)
WARについて
WARとは?
WARはWins Above Replacementの略です
日本語で分かりやすく補足すると
「その選手が試合に出場しなかった場合の負け数」を表します
打撃・守備・走塁・投球を全て加味した選手の活躍を表す指標であり
ポジションの負担なども考慮されることからMLBではMVP選定の際に注目されています
例えば2023年シーズンの大谷選手のWARは10.1で
メジャー全体で1位の数字を記録しました
この場合もしも大谷選手が欠場した場合
チームは10勝を失った(10敗した)と考えられます
つまり大谷選手の活躍はチーム10勝分と評価されたことになります
平均的な選手のWARは2.0前後ですので、大谷選手の価値が良く分かりますね
以上がWARの簡単な意味です(本来はもう少し複雑です)
WARの種類
- fWAR:FanGraphsが公表
- rWAR:Baseball Referenceが公表
WARには決まった計算方法が存在しません
そのためMLBでは権威ある情報機関が公表している2つのWARが使われます
それぞれ計算方法が異なりますので順位は変動します
よって選手の総合力を評価する際には2つのWARを確認する必要があります
2024年WARランキング
ア・リーグ
1位は58本塁打を放つなど圧倒的な成績を残したジャッジ選手でした
本塁打王・打点王のタイトルを獲得するなど大活躍で
rWAR・fWAR共にMLB全体1位の評価を得ています
チームの地区優勝にも貢献していますのでMVPの獲得はほぼ確実とみられます
2位は首位打者を獲得したウィットJr.選手です
2022年にデビューした期待の若手有望株で将来のスター候補選手です
打撃のみならず守備や走塁でも好成績を残しました
3位はオリオールズの主軸を担うヘンダーソン選手です
2023年の新人王でウィットJr.選手と同じく期待の若手スター候補です
37本のホームランに加えてオールスターにも選出されるなど、ブレイクの年となりました
ナ・リーグ
1位はMLB史上初の50本塁打50盗塁を記録した大谷選手です
他にも本塁打王・打点王・トリプルスリーなど記録づくめのシーズンでした
ドジャースの地区優勝にも貢献していますので
DHとしては初となる2年連続3回目のMVP獲得が確実視されています
2位は攻守において素晴らしい成績を残したリンドーア選手です
シーズン序盤は不振に苦しんだものの
シーズン終盤は復調しチームの大逆転プレーオフ進出に貢献しました
33本のホームランを放つなど打撃でも存在感をみせましたが
特にMLB屈指の守備力でチームに貢献しました
3位は高い守備力と急成長した打撃で活躍したマルテ選手です
一時は大谷選手を抑えてMVP候補に名乗りを挙げましたが
シーズン終盤の怪我による離脱で成績は伸び悩みました
元々評価の高かった守備力に加えて、打撃でもキャリアハイとなる成績を残しました
2024年MVPランキング
大方の予想通り大谷・ジャッジ選手が満票でMVPを獲得しました
両選手の成績をみれば文句無しの結果と言えますね
大谷選手は2023年に引き続き史上初の2年連続の満票受賞となりました
またウィットJr.選手は満票での2位となりました
例年であればMVPに選出されてもおかしくない成績でした
例年通り投手の順位は低い傾向にあり、投手三冠とサイヤング賞を獲得した
スカバル・セール投手の順位は伸び悩みました
選手紹介(ア・リーグ)
1位 アーロン・ジャッジ
- 所属:ヤンキース
- ポジション:外野
- 獲得タイトル:打点王・本塁打王等
MLB最強スラッガーです
WARランキングでMLB断トツの1位を獲得しました
WARだけではなく58本塁打・144打点・OPS・長打率・出塁率など
ほとんどの打撃成績がMLBトップですので
文句のつけようのない成績でMVP獲得が確実視されています
2位 ボビー・ウィットJr.
- 所属:ロイヤルズ
- ポジション:ショート
- 獲得タイトル:首位打者・SS等
MLBが誇る期待の若手有望株です
打率.332を記録し首位打者を獲得しました
打率以外にもほぼ全ての打撃成績でTOP10入りを果たしています
打撃のみならず盗塁数もリーグ8位でした
さらに守備成績もリーグトップクラスと
全ての部門で素晴らしい成績を残しました
シルバースラッガー・ゴールドグラブも獲得し
例年であれば間違いなくMVPの活躍でした
3位 フアン・ソト
- 所属:ヤンキース
- ポジション:外野
- 獲得タイトル:SS・AMLB等
若きスター選手です
天才的な打撃センスで高打率を残す一方で、本塁打を量産できるパワーをもちます
2024年はヤンキースに移籍し、ジャッジ選手とのコンビで強力打線を牽引しました
シルバースラッガー賞とオールMLBを獲得しました
4位 ガナー・ヘンダーソン
- 所属:オリオールズ
- ポジション:ショート
- 獲得タイトル:なし
MLB期待のスター候補選手です
2023年の新人王ですが見事に期待以上の活躍を披露しました
打撃成績では軒並み上位にランクインしており
ショートの守備でも安定した数字を残しました
シーズン終盤の失速が悔やまれますが来季以降に期待したい選手です
5位 ホセ・ラミレス
- 所属:ガーディアンズ
- ポジション:サード
- 獲得タイトル:SS・AMLB等
走攻守に優れた万能プレーヤーです
2024年シーズンは40本塁打40盗塁にあと一歩まで迫るなど活躍しました
長年ガーディアンズの顔として活躍しており、チームリーダーとしても存在感を発揮します
シルバースラッガー賞とオールMLBを獲得しました
選手紹介(ナ・リーグ)
1位 大谷翔平
- 所属:ドジャース
- ポジション:DH
- 獲得タイトル:本塁打王・打点王等
MLBの歴史をつくる世界一の野球選手です
DH専念となった2024年は周囲の期待を上回る成績で
2年連続の本塁打王と初の打点王に輝きました
さらにシーズン59盗塁を記録しMLB史上初の50本塁打50盗塁を記録しました
まさにMLBの歴史の塗り替えるシーズンとなりました
また打率部門では惜しくも2位となり三冠王は逃しましたが
日本人メジャーリーガー初のトリプルスリーも達成しています
WARランキングはナ・リーグ断トツのトップでした
圧倒的な記録の数々でMVPの獲得は確実です
2位 フランシスコ・リンドーア
- 所属:メッツ
- ポジション:ショート
- 獲得タイトル:SS・AMLB等
メッツで活躍するスター選手です
シーズン序盤は極度の不振に陥りましたが
終盤ではそれまでの不調時期を取り返すかのような活躍をみせ
シルバースラッガー賞を獲得しました
打撃面での活躍はもちろんですが
それを上回るショートの守備が高く評価されています
シルバースラッガー賞とオールMLBを獲得しました
3位 ケテル・マルテ
- 所属:ダイヤモンドバックス
- ポジション:セカンド
- 獲得タイトル:SS・AMLB等
ダイヤモンドバックスを牽引する守備職人です
高い守備力を評価されてきた選手ですが
2024年は打率・本塁打でリーグ上位にランクインするなど
キャリアハイを大きく上回るシーズンとなり、シルバースラッガー賞を獲得しました
シーズン中盤まではMVP大本命とみられていましたが
終盤の怪我による欠場で成績は伸び悩みました
来期以降にも期待できる選手です
シルバースラッガー賞とオールMLBを獲得しました
4位 マーセル・オズナ
- 所属:ブレーブス
- ポジション:DH
- 獲得タイトル:SS
MLB屈指の強打者です
圧倒的なパワーと勝負強い打撃が魅力です
2024年シーズン中盤までは大谷選手のライバルとして活躍しました
ホームランのみならず打撃の確実性も兼ね備えた好打者です
シルバースラッガー賞を獲得しました
5位 ウィリアム・コントレラス
- 所属:ブリュワーズ
- ポジション:捕手
- 獲得タイトル:SS・AMLB等
MLB屈指の若手捕手です
2020年にデビューした若い選手ですが、チームの正捕手をつとめます
守備には課題が残りますが、打撃センスは一級品でチームの主軸を担います
今後の成長が楽しみな選手です
シルバースラッガー賞とオールMLBを獲得しました
歴代MVP受賞者一覧
MVPの最多受賞記録はボンズ選手の7回で
2位は大谷・トラウト選手ら11人が3回の受賞を記録しています
またMVPの連続受賞記録はボンズ選手の4年連続が最多です
大谷選手にはこれらの記録を塗り替えることが期待されています
なおMVP受賞者の大多数は野手ですが稀に投手が受賞します
最近ではドジャースのカーショウ投手が獲得しています
まとめ
今回はMLBの2024年シーズンMVPランキングをまとめました
また選手の総合的活躍を表すWARについてもまとめました
シーズン中のWARランキングの推移は別の記事でまとめましたので併せてご覧ください
MVPは両リーグ共に満票選出で、大谷・ジャッジ選手が受賞しました
他にも多くのタイトルホルダーがMVPランキング上位にランクインしています
2024年シーズンの個人タイトルについては、別記事でまとめましたのでご覧ください
ここまでお付き合いいただきありがとうございました