プロ野球のプロテクト制度とは?28人の仕組みと人的補償【2026年版】 | TOKYO リーマン NOTE

プロ野球のプロテクト制度とは?28人の仕組みと人的補償【2026年版】

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プロ野球のプロテクト制度をテーマに、28の数字を刻んだ盾、選手名簿と野球ボールを配置したモノトーン画像 その他

プロ野球のFA移籍で話題になる「プロテクト」は、FA選手を獲得する球団が、人的補償で他球団へ移る対象から28人を守る仕組みです。ただし、プロテクトから外れたからといって、戦力外と判断されたわけではありません。限られた枠に現在の主力と将来の主力をどう収めるかに、球団の編成方針が表れます。

2026年オフは年齢による補償免除が導入され、2027年オフからは人的補償に代わる制度へ移行します。まずは28人の基本ルールを押さえ、いつまで、どの移籍でプロテクトが必要になるのかを整理します。

※制度の説明は日本時間2026年11月4日時点です。

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プロテクトとは?FA獲得球団が「守る28人」を選ぶ仕組み

人的補償は、FA移籍で選手を失った球団が、移籍先球団から選手を獲得できる制度です。その際に、FA選手を獲得した側が任意に定める28人が「プロテクト」と呼ばれます。選ばれた28人は、その人的補償では獲得されません。

たとえば、X球団の選手がFAでY球団へ移籍する場合、守る28人を決めるのはY球団です。X球団は、Y球団の補償対象選手の名簿から1人を選ぶか、金銭のみの補償を選択します。

「誰を守るか」は獲得球団が決め、「選手を取るか、金銭にするか」は旧所属球団が決める。この役割の違いが、制度を理解する出発点です。

すべてのFA移籍で人的補償が発生するわけではありません。補償の対象となるランクや年齢に該当し、旧所属球団が選手による補償を選んだ場合に、選手の移籍が起こります。

28人に入れなくても対象外となる選手がいる

プロテクトは、球団に所属する全選手を28人だけ残せる制度ではありません。そもそも人的補償の対象に入らない選手がいるためです。

選手の区分人的補償での扱い
球団がプロテクトした28人対象外
外国人選手対象外。28枠を使って守る必要はありません
直近のドラフトで獲得した新人選手対象外
育成契約の選手対象外。人的補償は支配下選手が対象です
上記に該当しない支配下選手プロテクトされなければ対象になります

「新人が対象外」という点は、若手全員が自動的に守られるという意味ではありません。直近のドラフトで獲得した新人と、すでにプロでプレーしている若手は分けて考える必要があります。

また、育成選手は28人の枠とは別に対象外となります。若手のプロテクト予想を読む際は、成績や年齢より先に、支配下契約か育成契約かを押さえると、枠の数え間違いを防げます。

A・Bランクでも必ず人的補償になるわけではない

2026年オフの基本となるランクは、外国人選手を除いた旧所属球団内の年俸順位によって分かれます。Aランクは上位1〜3位、Bランクは4〜10位、Cランクは11位以下です。新球団で結ぶ契約の年俸順位で判定するわけではありません。

初めてFA権を行使して移籍する場合の補償は、次のとおりです。

2026年オフのランク選手+金銭金銭のみ
A:年俸1〜3位選手1人+旧年俸の50%旧年俸の80%
B:年俸4〜10位選手1人+旧年俸の40%旧年俸の60%
C:年俸11位以下補償なし補償なし

※2026年オフは、FA権を行使した翌年の4月1日に35歳以上となる選手はランクを問わず補償不要です。2回目以降のFA移籍では、表の金銭の割合が半分になります。

A・Bランクでも、旧所属球団が金銭だけを選べば、人的補償による選手の移籍はありません。プロテクト名簿から外れたことと、実際に移籍することは別の段階です。

旧年俸1億円なら、選手1人と金銭の差はいくらか

旧年俸1億円のBランク選手が初めてFA移籍したと仮定すると、旧所属球団の選択肢は「選手1人+4,000万円」か「6,000万円」です。人的補償を選ぶ場合、受け取る金銭は2,000万円少なくなります。

同じ旧年俸のAランク選手なら、「選手1人+5,000万円」と「8,000万円」で、その差は3,000万円です。これは選手の市場価値そのものを示す金額ではありませんが、旧所属球団が名簿を見る際には、追加の金銭を受け取るより、その選手を迎える価値があるかという比較が生まれます。

獲得後の年俸や起用の見込みもあるため、「名前を知っている選手が漏れているから、必ず選ぶ」とは限りません。補償を受ける側の編成事情も、結論を左右します。

プロテクト漏れが戦力外を意味しない理由

28人を選ぶ際にぶつかるのは、実績だけでは優先順位を決められないという問題です。来季の勝利に必要なベテランと、数年後の主力候補を同じ枠で守らなければなりません。

たとえば、先発投手や正捕手、打線の中心を先に守れば、残る枠は少なくなります。そこに一軍の控え、故障からの復帰を目指す選手、二軍で成長している若手が並ぶため、一軍で働ける選手でも枠から外れる可能性があります。

編成を考えるうえでは、次の3点が重要です。

  • 代わりがいるか:同程度の成績でも、同じ役割を担える選手が少ないポジションは守る意味が大きくなります。
  • いつ戦力になるか:来季の優勝を目指す編成か、数年かけた再建かで、即戦力と若手の優先順位は変わります。
  • 相手球団が何を求めるか:投手の層が薄い球団と、捕手や内野手を必要とする球団では、名簿から選びたい選手が異なります。

このため、プロテクト予想を単純な「球団内の実力ランキング」にすると、制度の面白さを見落とします。成績の順番よりも、誰を失うとチームのどの役割が埋まらなくなるかに注目すると、28枠の重さが見えてきます。

内海・長野の移籍が示した、ベテランも対象になる現実

実績のある生え抜き選手でも、人的補償で移籍した例があります。2018年12月には、巨人へFA移籍した炭谷銀仁朗の補償として、内海哲也が西武へ移りました。続く2019年1月には、丸佳浩の巨人移籍に伴う補償として、長野久義が広島へ移籍しています。

これらの例が示すのは、長年の貢献や知名度が、そのまま人的補償の対象外という資格になるわけではないことです。一方で、両選手を外した具体的な編成判断まで、移籍したという事実だけから断定することはできません。

プロテクト漏れという言葉は、どうしても「評価されなかった選手」という印象を与えます。しかし、人的補償で選ばれる側から見れば、別の球団が戦力として迎えたいと判断した移籍でもあります。放出した側の評価だけで、選手の価値を決めつけるのは早計です。

2026年オフは年齢を確認、2027年オフから仕組みが変わる

プロテクト制度を読むうえで、今は「何年のオフの話か」が欠かせません。2026年10月30日に合意された制度見直しでは、補償免除と人的補償の撤廃が段階的に進みます。

時期プロテクトに関わる変更
2026年オフ人的補償は残ります。ただし翌年4月1日に35歳以上のFA選手は金銭・人的補償とも不要です
2027・2028年オフ人的補償を撤廃し、ドラフト指名権または金銭による補償へ移行します
2029年オフ新制度の運用を踏まえて見直す予定です

2026年オフにFA権を行使する選手なら、年齢の基準日は2027年4月1日です。宣言当日や契約当日に34歳でも、この基準日に35歳以上なら補償は不要となります。

注意したいのは、この年齢条件が「FAで移籍する選手」に対する免除である点です。「人的補償の候補になる35歳以上の選手は、28人に入れなくても自動的に守られる」という意味ではありません。

また、2027・2028年オフは補償ランクも変わり、Aランクは1〜3位、Bランクは4〜8位、Cランクは9位以下となる予定です。Bランク8位には指名権補償がなく、金銭のみとなる例外もあります。2026年オフの「Bランクは10位まで」という説明と混ぜないようにしたいところです。

人的補償がなくなると、FA選手を獲得する際の論点は、所属選手を誰まで守れるかという問題から、将来のドラフト指名権や金銭をどこまで使うかという問題へ移ります。既存戦力の流出リスクがなくなる一方、補償そのものがすべてなくなるわけではありません。

非公表の28人を予想するときは「相手の補強ポイント」も見る

プロテクト名簿は一般には公表されません。報道やファンによる「28人予想」は実際の提出名簿とは分けて読む必要があります。人的補償選手が決まっても、そこから名簿全体が判明するわけではありません。

予想を楽しむなら、まず自球団で代替の利かない選手を押さえ、次に相手球団の不足している役割を考えると、判断の理由が明確になります。若手を多く守ればベテランが、即戦力を厚く守れば将来性のある選手が、枠の境目に近づきます。

2026年オフは、その前にFA選手のランクと2027年4月1日時点の年齢を確認することが先決です。補償が必要な移籍なのかを押さえたうえで28人を考えると、FA補強がチーム全体に与える影響まで見通しやすくなります。

参考情報

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野球好きの30代サラリーマン / 趣味は野球観戦・読書 / 現在子育てに奮闘中 / 野球関連のデータ分析・考察記事を発信します

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