大谷選手の活躍によって大人気のMLBですが
長い歴史の中で多くのメジャーリーガー達が活躍してきました
その中でも特に活躍をした選手を称えるために
MLB殿堂入りという制度があります
2024年オフにはイチロー選手の受賞が確実視されており
受賞すれば日本人としては初となる快挙です
今回はMLB殿堂入り選手についてまとめます
さらに殿堂入り制度の基本や条件についても解説します
また2024年殿堂入り候補選手を紹介します
記事の内容
MLB殿堂入りの基本
野球殿堂入りとは
野球殿堂表彰を受けることを指します
野球殿堂表彰はアメリカの野球界で偉大な業績を残した人物に与えられます
また選手のみならず野球界の発展に貢献した監督や審判等も受賞対象です
表彰制度は1936年から始まり340人以上が受賞しています
選考団体について
- 全米野球記者協会
- ベテランズ委員会
- ニグロリーグ特別委員会
主に上記3団体が殿堂入り選手を選考します
全米野球記者協会はMLBで活躍した選手のみを選出しています
ベテランズ委員会では全米野球記者協会で選出されずに
選考資格を失った選手に加えて監督・審判・野球関係者の選考を行います
ニグロリーグ特別委員会ではアフリカ系アメリカ人の野球リーグで活躍した
選手・監督・野球関係者の選考を行います
MLB殿堂入り選手とは
一般的には全米野球記者協会の投票によって選出された選手を指します
ベテランズ委員会やニグロリーグ特別委員会で選出された選手を含まない場合がほとんどです
殿堂入りの条件
- MLBで10年以上のプレー実績がある
- 引退から5年以上が経過している
- 全米野球記者協会の投票で75%以上の得票率を得る
上記3つの条件を全て満たした選手が殿堂入りとなります
全米野球記者協会に10年以上在籍する記者に投票権が与えられ
各々の判断基準で成績・品格・野球界への貢献度などが評価されます
殿堂入り資格の喪失
- 得票率が5%を下回った場合
- 選考から10年が経過した場合
MLBでの長年の活躍が評価されて選考対象となった選手でも
得票率が5%を下回った場合には翌年以降の選考資格を失います
また10年間選考対象となったにも関わらず
殿堂入りを逃した選手も翌年以降の選考資格を失います
MLB殿堂入り選手一覧(2000年以降引退)
マリアノ・リベラ
ヤンキースの絶対守護神として君臨し
MLB歴代1位となる通算652セーブを記録したリベラ投手は
2023年末時点で唯一の満票による殿堂入りを果たしています
背番号42はヤンキースの永久欠番となっています
ほとんどカットボールの1球種で勝負する投球スタイルながら
150キロ以上で大きく曲がる魔球として知られ
長年多くの打者を圧倒しました
デレク・ジータ
20年間のキャリアをヤンキース一筋で全うしたMLBを代表するショートです
背番号2はヤンキースの永久欠番となっています
走攻守における能力はもちろんリーダーシップにも定評がある選手で
慈善活動にも積極的に参加する人柄も魅力的でした
ランディ・ジョンソン
サイヤング賞を5度受賞した長身左腕です
MLB歴代2位となる4875奪三振を記録した剛腕で
スリークォーターから放たれる最速164キロの直球と
大きく曲がるスライダーを武器としました
グレッグ・マダックス
MLB史上最高の制球力をもつとされた好投手です
メジャーリーガーとしては球速が遅く
全盛期で150キロを計測する程度でしたが
打者の手元で動く変化球や投球術を駆使してゴロアウトを量産しました
現在は100球未満で完封することを”マダックス”と呼びますが
語源はグレッグ・マダックス選手です
リッキー・ヘンダーソン
MLB史上最高のリードオフマンとされた俊足選手です
MLB史上1位となるシーズン130盗塁を達成した選手で
通算盗塁数もMLB歴代1位となる1406盗塁を記録しています
選番号24はアスレチックスの永久欠番となっています
MLBの盗塁記録は別記事でまとめていますので併せてご覧ください
MLB殿堂入り選手一覧(2000年以前引退)
ノーラン・ライアン
MLB史上最高の奪三振投手です
MLB歴代1位の通算5714奪三振記録をもつ投手です
キャリアハイはシーズン383奪三振を誇ります
アストロズ・レンジャース・エンゼルスで永久欠番を保有します
ハンク・アーロン
MLB史に残るホームランバッターです
通算ホームラン数は歴代2位755本で
通算安打数・通算打点数はMLB歴代1位です
現在MLBで最も優れた打者に与えられるハンク・アーロン賞の由来となった人物です
ジャッキー・ロビンソン
黒人初のメジャーリーガーとして野球界に多大な影響を与えた選手です
有色人種排除の方針が確立されていた過去のMLBにおいて
アフリカ系アメリカ人選手として活躍しました
ドジャース一筋で輝かしいキャリアを終えて
その偉大な功績を称えて背番号42はドジャースの永久欠番となりました
さらに1997年にはMLB全球団の永久欠番に制定されました
ベーブ・ルース
野球の神様と称されるMLB史上最も偉大な野球選手です
野手としては数々のMLB記録を保持しており
さらには二刀流選手としても活躍しました
背番号3はヤンキースの永久欠番に制定されています
サイ・ヤング
MLB史上に残る伝説の投手です
MLB歴代最多の通算511勝を挙げた投手で
現在シーズンで最も活躍した投手に与えられるサイヤング賞の由来となった人物です
2024年殿堂入り候補選手
イチロー
日本歴代最高のリードオフマンです
MLB歴代シーズン最多安打記録(262安打)保持者で
シーズン200安打を10度・230安打を3度記録したレジェンドです
走塁・守備もMLB屈指の万能プレーヤーとして知られており
10年連続ゴールドグラブを獲得しました
殿堂入り資格獲得1年目での殿堂入りは確実視されており
リベラ投手に次ぐ史上2人目の満票受賞が期待されています
CC・サバシア
長年ヤンキースのエースを務めた好投手です
サイヤング賞を獲得するなど活躍した投手で
通算3000奪三振を記録したパワーピッチャーとして知られています
ビリー・ワグナー
アストロズやメッツでクローザーを務めた左腕です
MLB歴代8位の通算422セーブを記録した投手で
サイドスローに近い投球フォームから繰り出される
剛速球とスライダーで打者を圧倒しました
カルロス・ベルトラン
MLB史に残るスイッチヒッターとして知られるスラッガーです
スイッチヒッターとしては史上初の通算300本塁打300盗塁を達成した選手で
走攻守において高い能力を保持していました
2023年に殿堂入り資格を得たものの2年連続で殿堂入りを逃しました
2025年の殿堂入りを目指します
フェリックス・ヘルナンデス
長年マリナーズのエースとして君臨した剛腕投手です
160キロを超える剛速球に加えてシンカーとチェンジアップを武器としました
通算1000奪三振を誇る高い奪三振率が魅力で
イチロー選手とともにマリナーズを支えました
アンドリュー・ジョーンズ
歴代最高クラスの中堅手守備と評価されるスター選手です
キャリア終盤では楽天イーグルスで活躍しました
10度のゴールドグラブ獲得に加えて
通算434本のホームランを放つなど攻守で活躍した選手です
今回が8度目の挑戦となります
殿堂入りを逃した大物選手
バリー・ボンズ
MLB史上最高のホームランバッターです
MLB歴代1位となるシーズン73本塁打を記録し
MLB歴代1位となる通算762本塁打を放ったスター選手です
またMLB歴代1位となるシーズンOPS1.422も記録しました
一方でステロイドの使用疑惑がかけられており
輝かしい実績にも関わらず2022年に10年間の選考期限によって殿堂入り資格を失いました
MLBの歴代ホームラン記録・OPS記録は別記事でまとめていますので併せてご覧ください
マーク・マグワイア
MLB史上屈指のホームランバッターです
ボンズ選手に次ぐMLB歴代2位となるシーズン70本塁打を記録した選手です
ボンズ選手と同時期に活躍し激しい本塁打王争いを繰り広げました
資格獲得初年度の殿堂入りが確実視されていましたが
選考前にステロイド使用が報じられ
2016年に10年間の選考期限によって殿堂入り資格を失いました
サミー・ソーサ
ドミニカ出身のホームランバッターです
マグワイア・ボンズ選手と同時期に活躍した選手で
MLB歴代3位となるシーズン66本塁打を記録した選手です
貧しい環境で育った苦労人として知られており人気のスター選手でした
しかしステロイド使用や違反バットの使用が報じられており
2022年に10年間の選考期限によって殿堂入り資格を失いました
ピート・ローズ
MLB最高のヒットメーカーで
MLB歴代1位となる通算4256安打を誇るレジェンドです
通算単打数も3215本で歴代1位を記録しており
背番号14はレッズの永久欠番です
一方で監督時代に野球賭博に関わったとして野球界を永久追放されました
さらに現役時代には違反バットを使用した疑惑があるなど
様々なトラブルもあり殿堂入り資格を失いました
ロジャー・クレメンス
歴代最多の7度のサイヤング賞受賞を誇る好投手です
160キロの直球と大きく落ちるスプリットを武器として
MLB歴代3位となる通算4672奪三振を記録しています
しかしステロイド使用が報じられており
2022年に10年間の選考期限によって殿堂入り資格を失いました
殿堂入りを逃した日本人選手
松井秀喜
日本を代表するホームランバッターです
名門ヤンキースで4番を務めるなど輝かしい成績を残しました
2018年に殿堂入り資格を得たものの
得票率は0.9%に止まったため殿堂入り資格を失いました
野茂英雄
日本人メジャーリーガーのパイオニアです
日本人選手がMLBに挑戦する礎を築いた投手です
トルネード投法で知られる剛腕投手で
ドジャースではノーヒットノーランや新人王を獲得するなど活躍しました
2014年に選考資格を得たものの得票率は1.1%に終わり
5%を下回ったために殿堂入り資格を失いました
まとめ
今回はMLBの殿堂入り選手についてまとめました
数々の名選手が殿堂入りしている一方で
ステロイド使用などの疑惑によって資格を失った選手も存在します
2025年にはイチロー選手の殿堂入りが確実視されており
リベラ選手以来2人目の満票受賞に注目が集まっています
投票結果の発表が待ち遠しいですね
ここまでお付き合いいただきありがとうございました