日本人選手の活躍で人気のMLBですが
白熱した2025年シーズンが終了し
各チームが来シーズンに向けて
チーム補強を進めています
例年FA選手を中心とした大型契約や
日本人選手のMLB移籍に注目が集まります
今回は2025年シーズン終了後に成立した
FA・トレード移籍をまとめます
また引退選手についても紹介します
なお2025年シーズン終了後における
FA選手ランキングは
別記事でまとめましたのでご覧ください
またMLB移籍が噂される
NPB所属の日本人選手については
以下の記事をご覧ください
MLBにおける移籍の基本
FA移籍の基本
FAとは
Free Agent(フリーエージェント)の略です
契約期間中において選手の保有権は
所属チームにあるため
選手が他チームと交渉することはできません
しかしFAとなった場合は
他チームとの契約交渉が可能となり
合意すれば移籍することができます
FAとなるタイミング
- 契約満了時
- FA権取得時(デビュー後6年経過)
契約期間が終了した選手は
最終年のオフにFAとなります
またメジャーデビューの後
6年間に相当するプレー期間を終えると
自動的にFAとなります
大型契約と単年契約
スター選手がFAとなる場合には
大型(長期)契約を結ぶケースが多いですが
納得する条件が提示されない場合
一旦単年契約(短期契約)を結んで
翌年に再度長期契約を結ぶケースもあります
これにより契約額の大幅アップを狙えますが
逆に成績を落とすと
契約金額がダウンするリスクもあります
トレード移籍の基本
トレードとは?
球団同士の戦力強化のために
選手を交換することです
金銭と選手の交換も行われます
なお契約次第ですが
選手の意思と関係なく移籍が成立します
トレードの可能性が高い選手の条件
- 成績が低迷している球団に属する
- 残り契約期間が短い
- FA権の取得間近
主力選手の高齢化等によって
チーム再編期にある球団は
”勝利”にこだわる必要がないため
残り契約期間が短い主力選手を
所属させておく必要はありません
将来的にチームの主力となる若手に
出場機会を与えて育成するために
自チームに所属する主力選手と引き換えに
他チームから若手有望株の獲得を目指します
チームとの契約はどうなる?
選手の契約(年俸・期間)は
移籍先球団に引き継がれます
よって長期契約・高額契約を結んだ
選手はトレードされにくい傾向があります
ただし交渉次第では
売り手側が一定割合の年俸を
負担する場合もあります
トレードの拒否は可能?
選手によっては所属チームとの契約で
トレード拒否条項を組み入れています
この場合は選手の判断で
トレードを拒否することが可能です
ドジャース・大谷選手や
メッツ・千賀投手の契約にも
拒否条項が盛り込まれています
環境の変化は負担が大きいため
実績や将来性のある選手の契約には
拒否権が盛り込まれているケースが多いです
2025年オフに移籍した有名選手

マーカス・セミエン(内野)
移籍先:メッツ
移籍元:レンジャーズ
MLB屈指のスター内野手です
攻守でハイレベルな選手で
シルバースラッガー賞や
ゴールドグラブを複数回受賞しました
2025年シーズンは打撃面で苦しんだものの
セカンド部門でゴールドグラブに輝くなど
ベテランとなっても活躍を続けます
2025年11月に電撃トレードで
メッツに移籍しました
クリス・セール(先発)
移籍先:Rソックス
移籍元:ブレーブス
高い奪三振能力を誇るベテラン左腕です
2024年のサイヤング賞投手で
投手三冠にも輝いた好投手です
過去3度の奪三振王にも輝きました
サイドスローに近いフォームから
最速160キロ超の速球と
MLB屈指の変化量を誇るスライダーで
高い奪三振率を記録します
2025年12月に電撃トレードで
古巣であるRソックスに移籍しました
ピート・アロンソ(ファースト)
移籍先:オリオールズ
移籍元:メッツ
MLB屈指のパワーヒッターです
ルーキーイヤーに53本塁打を放つなど
これまで本塁打王・打点王を獲得しました
驚異的なパワーで本塁打を量産し
例年高いOPSを記録する選手です
FA市場の目玉とされていましたが
2025年12月にオリオールズと
5年1億5500万ドルの大型契約を結びました
エドウィン・ディアス(リリーフ)
移籍先:ドジャース
移籍元:メッツ
現役最高クラスのクローザーです
2018年のセーブ王であり
最優秀中継ぎのタイトルを3度獲得しました
最速165キロの直球と140キロのスライダーで
驚異的な奪三振能力を誇ります
2025年シーズンはクローザーとして
28セーブ・防御率1.63を記録し
最優秀中継ぎに選出されました
2025年オフのFA市場では
リリーフとして最高評価を受けていましたが
ドジャースと3年6900万ドルで契約しました
ディラン・シース(先発)
移籍先:ブルージェイズ
移籍元:パドレス
最速160キロの剛腕投手です
高い奪三振能力を誇る右腕で
伸びのある直球と
切れ味鋭いスライダーを武器とします
また2021年から5年連続で
規定投球回に到達しており
怪我の少ない投手としても知られます
2024年からパドレスのエース格として
活躍を続けました
2025年オフにFA権を取得し
FA市場の目玉として注目されましたが
2025年11月下旬にBジェイズと
7年総額2億1000万ドルの大型契約を結び
移籍が決定しました
ライアン・ヘルズリー(リリーフ)
移籍先:オリオールズ
移籍元:メッツ
MLB歴代屈指の剛腕です
カージナルスの守護神として活躍し
2024年には49セーブを挙げて
セーブ王にも輝きました
最速104.2マイル(167.7キロ)の剛速球は
MLB歴代5位(2025年終了時点)です
2025年オフにFA権を取得することで
2025年シーズン中にメッツに移籍し
シーズン終了後にFAとなっていましたが
2025年11月下旬にオリオールズと
2年総額2800万ドルで契約しました
なおMLBの歴代球速ランキングは
以下の記事をご覧ください
ロベルト・スアレス(リリーフ)
移籍先:ブレーブス
移籍元:パドレス
日米で活躍した剛腕リリーフです
2020・2021年は阪神で守護神をつとめ
2022年からパドレスに移籍して
クローザーとして活躍しました
2025年は40セーブを挙げる活躍で
自身初となるセーブ王に輝きました
2025年オフにFAとなり
移籍先が注目されていましたが
2025年12月にブレーブスと
3年4500万ドルで契約しました
なお2025年シーズンにおける
個人タイトル受賞者は別記事をご覧ください
ソニー・グレイ(先発)
移籍先:Rソックス
移籍元:カージナルス
実績十分の技巧派右腕です
ヤンキースやアスレチックスで活躍し
メジャー通算100勝を達成した投手です
2024年からカージナルスでプレーし
2年連続二桁勝利を挙げました
高い制球力に加えて
多彩な変化球を操る技巧派投手で
安定した投球が持ち味です
2025年11月にRソックスへ
トレード移籍しました
ブランドン・ニモ(外野)
移籍先:レンジャーズ
移籍元:メッツ
攻守でバランスのとれた外野手です
2011年のドラフト1位(全体13位)で
2016年にメジャーデビューしました
2022年からメッツのレギュラーとして
攻守で活躍を続けました
コンタクト率とパワーを兼ね備えた
安定感のある打撃が持ち味で
守備面でも安定した選手です
2025年11月に電撃トレードで
レンジャーズに移籍しました
デビン・ウィリアムス(リリーフ)
移籍先:メッツ
移籍元:ヤンキース
MLBを代表するリリーフ右腕です
2020年の新人王で
2020・23年に最優秀中継ぎに輝きました
160キロの速球に加えて
”エアベンダー”と呼ばれる
スクリュー軌道のチェンジアップが武器です
2024年オフに守護神候補として
ヤンキースに移籍したものの
期待を下回るパフォーマンスで
守護神の座を剥奪されましたが
実績とポテンシャルは十分な投手で
今後の巻き返しが期待されています
2025年シーズン終了後にFAとなり
移籍先が注目されていましたが
2025年12月初旬に
メッツと3年総額4500万ドルで契約しました
ウィルソン・コントレラス(ファースト)
移籍先:Rソックス
移籍元:カージナルス
強打が自慢のスラッガーです
長年強打のキャッチャーとして活躍し
3度のオールスター出場を果たしました
その後2025年にファーストに転向し
安定した守備を披露しました
2026年もカージナルスの主軸として
活躍が期待されましたが
2025年12月にトレード移籍が決定し
Rソックスへの移籍が決まりました
ジェフ・マクニール(セカンド)
移籍先:アスレチックス
移籍元:メッツ
打撃技術が売りの巧打者です
2022年の首位打者で
抜群のバットコントロールが魅力です
高いコンタクト率を武器として
MLB屈指の低い空振り率を誇ります
また守備面でも安定した選手です
2025年12月に電撃トレードが決まり
アスレチックスへの移籍が決まりました
テイラー・ウォード(外野)
移籍先:オリオールズ
移籍元:エンゼルス
長打力が持ち味の外野手です
エンゼルスの主砲として活躍し
大谷選手とクリーンナップを担いました
2025年シーズンはキャリアハイとなる
36本塁打を記録するなど
持ち味の長打力を発揮しました
左右に本塁打を放つことができ
選球眼も良い打者です
グレイソン・ロドリゲス(先発)
移籍先:エンゼルス
移籍元:オリオールズ
将来を期待される若き先発右腕です
2018年のドラフト1位(全体11位)で
2023年にデビューした若手投手です
2024年には13勝を挙げる活躍をみせましたが
2025年は肘の故障で全休となりました
身長195センチの長身から繰り出される
最速160キロ超の速球に加えて
チェンジアップを武器とする好投手です
制球力や奪三振能力も高いため
今後の飛躍が期待されます
2025年オフに引退した有名選手

クレイトン・カーショウ
所属:ドジャース
ポジション:先発
主な実績:シーズンMVP・サイヤング賞3回
殿堂入り確実なドジャースのレジェンドです
ドジャース一筋で18年間プレーしました
怪我による離脱がほとんどなく
常にチームのエースとして活躍を続けました
通算成績はどれも歴代トップクラスで
生涯防御率は2.53と圧巻で
勝率は.699を記録するなど
数々の金字塔を打ち立てました
2025年シーズンは先発ローテの一角として
11勝2敗・防御率3.36と好成績を残し
十分な戦力として活躍したものの
2025年限りでの引退が表明されました
カーショウ投手の詳細については
別記事でまとめましたのでご覧ください
マーティン・マルドナード
所属:パドレス
ポジション:キャッチャー
主な実績:ゴールドグラブ・WS出場3回
安定した守備で活躍したキャッチャーです
2017年のエンゼルス時代には
ゴールドグラブに輝きました
また2018年からはアストロズの正捕手として
6年連続のプレーオフ進出や
3度のワールドシリーズ進出を達成しました
特に盗塁阻止率の高さに定評があり
通算28.4%は驚異的でした
2025年シーズンは39歳のベテランとして
パドレスで活躍しましたが
8月にDFAとなりましたが
10月に引退を表明しました
カイル・ヘンドリクス
所属:エンゼルス
ポジション:先発
主な実績:最優秀防御率
MLBを代表する技巧派右腕です
メジャーリーガーとしては珍しく
最速150キロに届かない
オーバースローの投手ですが
抜群の制球力と投球技術で
打者を翻弄する投球が魅力でした
長年カブスのエースとして活躍し
2016年には最優秀防御率に輝き
チームをワールドチャンピオンに導くなど
輝かしい実績を残しました
2025年シーズンはエンゼルスに移籍し
8勝を挙げましたが
シーズンオフに引退を表明しました
2025年オフに移籍・再契約した日本人選手
今永昇太(カブス残留)
日本を代表する技巧派左腕です
2024年にMLBへ移籍すると
15勝・防御率2.91の大活躍をみせました
チームのエースとして期待された2025年は
ハムストリングの怪我などによって
9勝・防御率3.73の成績で
前年を下回るパフォーマンスでした
MLB3年目となる2026年は
球団・選手双方に契約延長オプションがあり
カブス側は3年総額5700万ドル
選手側は1年1500万ドルを破棄し
その後カブス側が提示した
クオリファイングオファー(QO)
1年約2200万ドルを今永選手が受諾したため
2026年はカブス残留が決まりました
なおMLB契約の基本については
以下の記事をご覧ください
村上宗隆(Wソックス移籍)
日本が誇る若きスラッガーです
現役NPB最高の打者で
若くして数々の打撃タイトルを獲得し
22歳の若さで三冠王に輝きました
圧巻のパワーに加えて
卓越した打撃技術を兼ね備えた打者で
本塁打を量産しながらも
高打率・高出塁率を記録する選手です
2025年シーズンは故障の影響により
56試合の出場に止まったものの
驚異的なペースで本塁打を量産し
リーグ3位となる22本塁打を記録しました
かねてよりMLB移籍への意欲を表明しており
満を持してポスティング制度による
MLB移籍を表明しました
長期の大型契約も予想されましたが
2025年12月下旬にホワイトソックスと
2年3400万ドルで契約を結びました
チーム再編中の若いチームにおいて
主軸として期待されています
まとめ
今回は2025年シーズン終了後における
移籍選手一覧をまとめました
各チームが2026年シーズンに向けて
積極的な補強を続けています
最新情報が入り次第
記事内容は更新予定です
ここまでおつきあいいただき
ありがとうございました








