大谷選手に活躍により大人気のMLBですが
160キロを超える投手が多数在籍しています
日本プロ野球でも投手の球速アップが顕著ですが
まだまだ160キロを投じる日本人選手は稀ですよね
今回は2024年最新の球速ランキング（随時更新）と
メジャー歴代球速ランキングをまとめていきます！
記事の内容
球速測定の基本
球速の測定点
球速とは投手のリリースポイントにおける投球の初速を指します
よって打者の元に到達する際には
空気抵抗などの影響により初速から10キロ程度遅くなると言われます
MLBでの球速測定の歴史
MLBでは1976年よりスピードガンが導入されました
2006年からは測定精度を高めるために
Pitch f/xを用いた測定が行われました
Pitch f/xではホームプレートから約1.5ｍ地点の球速を測定し
リリースポイントでの初速へ補正されます
補正方法によって球速が変わりますので
測定精度には問題がありました
実際にロイヤルズの本拠地では他球場と比べて
3キロほど速く測定されるなど問題が起こりました
2015年から現在までは測定精度の向上を目的として
Statcastを用いた測定がされています
StatcastではPitch f/xとは異なり
リリースポイントでの球速を測定しますので
補正による測定データのブレはありません
測定精度について
現在利用されているStatcastでは最新技術を用いていますので
過去の手法と比べるとStatcastでは精度の高いデータが取得されています
なおStatcastはMLB30球団の本拠地全てで導入されており
それ以外の一部の球場でもStatcastが導入されています
メジャー歴代球速ランキング
以下の記録は測定精度の関係から除外しています
- 2015年以前の記録（スピードガン・Pitch f/x）
- スピードガンで測定された2015年以降の記録（練習試合・ブルペン投球）
選手紹介
1位のジョイス選手は現在売り出し中の若手投手です
2023年終盤にメジャーデビューを果たして
2024年シーズンから本格的にメジャーに定着しています
169.8キロは2024年シーズンに記録されました
2位のチャップマン選手は世界的にも有名な剛腕投手です
2010年にはPitch f/xで170キロを記録したと言われており
ベテランとなった今でもその剛速球は健在です
この記録を1位としてランキングに掲載しているサイトもありますが
補正前の球速は169.1キロでしたので
当サイトでは参考記録としてランキング外としています
3位のヒックス選手はすさまじい球速のシンカーを投じます
169キロのシンカー（ツーシーム）は驚異的ですね
2024年シーズンでは先発に転向した影響で球速は大幅に低下しました
今ではかつての剛速球をみられないことが残念です
現役投手が多数ランクイン
全体的に現役の若い投手が多くランクインしていますね
TOP10のうち7名は現役投手です
また歴代ランキングの中でジョイス・ミラー投手の記録は
2024年シーズンに記録されています
日本球界でも同様ですがリーグ全体の平均球速が上がっています
2023年のMLBではストレートの平均球速が151キロを超えたそうです
計測機器の発達やボールの違いなど他の要因も考えられますが
投手の能力が上昇していることは確かですね
2024年球速ランキング（随時更新）
ベン・ジョイス
所属：エンゼルス
起用法：リリーフ
年齢：23歳
今季から本格的にメジャー定着を果たした剛腕投手です
2024年シーズンは歴代球速ランキング1位となる169.8キロを記録しています
まだまだ若い投手ですので今後の記録更新も期待できる投手です
エンゼルスではクローザーを任させれるなど大活躍です
細かい制球を気にせず剛速球で打者をねじ伏せる投球は圧巻で
リリースポイントが打者に近いため体感速度は相当なものと予想されます
奪三振率は高くありませんがゴロアウトが多く
剛速球で凡打を量産しています
制球力には課題が残りますが大注目の投手です
アロルディス・チャップマン
所属：パイレーツ
起用法：リリーフ
年齢：36歳
ヤンキースで守護神を務めた速球王がベテランとなっても健在です
2023年はレンジャースの世界一に大きく貢献し
2024年シーズンはパイレーツのリリーフとして活躍しています
年齢的にさらなる球速アップは望めませんが
超速球派左腕として今後も語り継がれる投手となるでしょう
ヨアン・デュラン
所属：ツインズ
起用法：リリーフ
年齢：26歳
2022年にメジャーデビューを果たした剛腕投手です
ツインズのクローザーとして今季も活躍しており
剛球に加えてスプリットとシンカーの中間のような変化球である
スプリンカー（スプリット+シンカー）と呼ばれる球種を操ります
制球面には不安が残るものの
低め中心の投球でゴロを量産する投手です
メイソン・ミラー
所属：アスレチックス
起用法：リリーフ
年齢：25歳
2023年に先発投手としてメジャーデビューを果たした剛腕投手です
2024年からリリーフに転向しましたが
大躍進でメジャー屈指のクローザーに成長しました
今後メジャーを代表するリリーフ投手になることが予想されます
剛速球に加えて高速スライダーを武器とします
変化量・球速共に素晴らしく高い奪三振率を誇ります
制球力には課題が残りますが今後の活躍に大注目の投手です
ライアン・ヘルズリー
所属：カージナルス
起用法：リリーフ
年齢：30歳
カージナルスの守護神です
典型的なパワーピッチャーで高い奪三振率を誇ります
かつては直球に頼った投球スタイルでしたが
年齢を重ねるにつれて投球スタイルが変化しています
最近では直球とスライダーの2球種を同じ割合で投じています
制球力に課題がありますが今シーズンも安定した投球でチームを支えています
理論上の最高球速
理論上の最高球速は177キロ（110マイル）とされています
現在のところ約170キロを投げる投手が表れていますので
理論上の最高球速に近づいていますね
剛速球と故障
最近ではトミージョン手術を受ける投手が多くなっており
球速ランキング1位のジョイス投手もアマチュア時代にトミージョン手術を受けています
直球を投じる際には肘に最大25キロの負荷がかかるそうです
よって160キロを超えるような直球を投げる投手の肘には
大きな負荷がかかることは明らかです
さらに1試合で100球近く投げる速球派の先発投手の肘にはさらに大きな負荷がかかります
実際に大谷・ダルビッシュ・デグロム・バーランダー・シャーザー投手は
いずれもトミージョン手術を経験しています
野球ファンとしては速球派投手のプレーを楽しみたいところですが
故障によってプレーを見られないことは残念です
まとめ
今回はMLB球速ランキングを紹介しました
有名な剛腕投手が多数ランクインしていますね
若い投手も多いですので今後の球速アップが期待できます
MLBの舞台で170キロ（105.6マイル）を投げる投手は現れるのでしょうか
今後の投球に大注目です
ここまでお付き合いいただきありがとうございました！
