プロ野球歴代OPSランキングまとめ!NPB全体が打てなくなった?OPSの推移から貧打問題を考察!OPSの基本についても解説!

プロ野球

”OPS”という指標をご存知でしょうか?

メジャーリーグでは野手の攻撃能力を表す指標として用いられてきました

最近では日本プロ野球でもよく耳にするようになりましたね

打者の成績を表す指標として本塁打数・打率・打点数などが注目されてきましたが

OPSはこれらの数字よりも打者のチームへの貢献度を表すことができます

今回はOPSの基本知識に加えて2024年の最新のOPSランキングをまとめます

また2023年&歴代OPSランキングについても紹介していきます

OPSの基本知識

OPSはOn-base Plus Sluggingの略で

日本語に訳すと”出塁率+長打率”となります

OPSの計算方法

OPS=長打率+出塁率

OPSは長打率と出塁率の合計値です

長打率の最大値は4.000

出塁率の最大値は1.000ですので

OPSの最大値は5.000です

長打率

1打数あたりの塁打数を表します

なお塁打数として加算されるのは安打・二塁打・三塁打・本塁打のみです

四球は対象外ですのでご注意ください

例えば1打数1本塁打の場合

長打率は最大の4.000となります

また4打数2安打(シングルヒット2本)の場合

長打率は0.500です(2塁打/4打数)

出塁率

1打数あたりに出塁する確率を表します(厳密には若干異なります)

出塁とは安打・四死球での出塁を指します

OPS計算の例

5打数3安打(ゴロアウト・四球・安打・二塁打・本塁打)の場合

長打率は1.4(7塁打/5打数)

出塁率は0.8(4出塁/5打数)ですので

OPSは2.2と計算されます

OPSの目安

評価OPS
一流選手0.900以上
平均的な選手0.733
三流選手0.567以下

一般的にOPSが0.900を超える選手

そのリーグを代表する打撃能力をもつとされています

OPSの考え方

野球は得点が多いチームが勝利するスポーツです

よって出塁によって得点のチャンスを広げることと

長打によって自身やランナーを進塁させることは

チームの勝利(チームの得点)に大きな影響を与えます

そのため出塁率と長打率を足したOPSは

勝利への貢献度を示す指標と考えられます

歴代OPSランキング

全期間

歴代OPSランキングの1位は王貞治選手でした

またTOP30には王選手の記録が11個もランクインしており

現役当時の活躍ぶりが良く分かります

その他の選手についてもレジェンド選手の記録が並んでおり

OPSが選手の打撃能力をよく表していることが分かります

現役選手ではただ一人ヤクルトの村上選手がランクインしています

2022年は村上選手が三冠王を獲得した年ですので

OPSからも当時の活躍ぶりが分かりますね

1990年以降

全期間のランキングでは王選手の記録が大半を占めていますので

1990年以降のOPSランキングを掲載しました

1位は元ヤクルトのバレンティン選手でした

2013年は日本歴代最多の60本塁打を放ったシーズンです

OPSの観点でも素晴らしい活躍だったことが分かります

2023年OPSランキング

セ・リーグ

2023年のセ・リーグ1位は本塁打王にも輝いた岡本選手でした

各チームの主力打者がランキング上位に並んでいますね

パ・リーグ

2023年のパ・リーグ1位は本塁打・打点・四球数でリーグ1位を獲得した

ソフトバンクの近藤選手でした

日ハムからの移籍初年度で期待に応える大活躍となりました

近藤選手のみ0.9000を超える成績を収めており

突出した打撃能力を有していることが分かります

2024年OPSランキング

セ・リーグ

1位はDeNAのオースティン選手でした

2位のサンタナ選手と大きく差をつけた圧巻の成績でした

投高打低のNPBにおいてOPS0.983は素晴らしい成績で

突出した打撃能力を有していることが分かります

オースティン選手の活躍もありDeNAはクライマックスシリーズ進出を決めました

2023年に1位を獲得した岡本選手やヤクルトの村上選手はOPS0.900に届かず

NPBを背負うスラッガー2人としては物足りない成績となりました

来季以降の巻き返しに期待したいですね

パ・リーグ

ソフトバンクの近藤選手が2年連続で1位となり

昨年よりも成績を向上させています

TOP3をソフトバンク所属の選手が独占しており

パ・リーグを断トツの成績で制した理由が良く分かります

2024年シーズンの傾向

リーグ全体としてOPSが低調で過去最低クラスとなりました

一流とされる0.9000を超える選手が少なく

球界を代表するスラッガーが少ない状況です

投高打低のトレンドが色濃いシーズンとなりました

一方で昨年に引き続きソフトバンクの近藤選手は安定したOPSを記録しています

以前と比べて球界の顔となるスラッガーが少ない中で

1人ハイレベルの打撃能力を示し続けていますね

日本球界の投高打低トレンド

上のグラフは2009年から2024年におけるNPB全体のOPSの推移を表しています

2018年からOPSは減少傾向にあり年々投高打低のトレンドが強くなっています

同期間では全体のホームラン数も減少傾向にあります

なお2011年・2012年にOPSが大きく低下していますが

これは統一球(低反発球)の影響です

同期間ではいわゆる”とばないボール”が使用されたこともありOPSが低下しています

2024年シーズンはこの期間と同水準までOPSが低下していますが

同じように低反発球が使用された可能性があります

特に2024年シーズン前半戦は極端にホームラン数が少ない状態でした

しかし”飛ばないボール”の影響に関わらず

2018年頃から続くOPSの下降トレンドは確かですので

投手力の向上に野手陣が追い付いていない現状は深刻です

今後野手陣の奮起に期待したいですね

まとめ

今回はプロ野球のOPSランキングを紹介しました

徐々に浸透しつつある指標ですがまだまだ一般的とは言えません

打者の攻撃能力を精度よく表すことができる指標ですのでぜひ注目してみてください

また打低投高のトレンドが続くNPBですが野手陣にもさらなる奮起を期待したいですね

ここまでお付き合いいただきありがとうございました

プロフィール
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TOKYOリーマン

野球好きの30代サラリーマン / 趣味は野球観戦・読書 / 現在子育てに奮闘中 / 野球関連のデータ分析・考察記事を発信します

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