2024年は歴史的な本塁打数の少なさで
飛ばないボールの影響が話題になりました
2025年シーズンも同様に
総本塁打数が低水準となる見込みです
今回は2025年シーズンにおける
プロ野球の総本塁打数の推移と
OPS・防御率の推移を紹介します
また昨今話題となっている
投高打低の現状についても考察していきます
なお2024年シーズンの
”飛ばないボール”問題は
以下の記事をご覧ください
記事の内容
過去の総本塁打数の推移

2024年は歴史的低水準となる
年間975本の本塁打が記録されました
これは統一球問題が明るみとなった
2011・2012年と同水準です
この2年間は”飛ばないボール”の影響により
打者成績が著しく低下したシーズンです
2013年は世間的な批判も相次ぎ
使用球の検査に何らかの改良が加えられ
本塁打数が増加したと考えられます
2014年シーズンからは
公式に使用球の検査基準が緩和され
現在に至っていますが
使用球の”飛びやすさ”は
ある程度NPB機構で調整できるルールであり
2024年シーズンは何らかの調整により
飛ばないボールが使用された可能性があります
2024年前半戦では特に本塁打が減少し
後半戦から本塁打が増加したことから
前半戦と後半戦で何らかの調整が加わった
可能性が指摘されています
2025年シーズンの総本塁打数

2025年シーズンの総本塁打数は
2024年と比較して増加しています
現状のペースを維持すると
年間本塁打数は1100本前後となりそうです
しかし過去の総本塁打数と比較すると
低水準であることに変わりは無く
NPBでの本塁打数の減少傾向は続いています
2024年後半戦のボールが使用された?(考察)
2024年シーズンの本塁打数を考慮すると
2025年シーズンは本塁打数が増加するよう
NPBとしても調整する可能性もありますが
またしても本塁打の増加は叶いませんでした
興味深いことに2024年後半戦の
ホームランペース(年間1157本)と
2025年シーズンのペースが類似しています
本塁打数の減少がボールによるものであれば
2024年シーズン後半戦で使用されたボールが
2025年にも使用された可能性があります
プロ野球の投高打低(考察)
2025年シーズンのOPS・防御率

12球団の平均OPSと平均防御率は
2024年シーズンと同水準ですが
防御率3.00前後の水準は
1試合平均で3得点程度が平均ですから
プロ野球の試合ではホームランが少なく
得点が入りにくいと言えそうです
またOPSについては0.65であり
これは一般的に”平均以下の打者”とされる
かなりの低水準です
総合的にプロ野球は投高打低と言えそうです
投手力向上 or 打撃力低下
投高打低のトレンドは明らかですが
投手力向上と打撃力低下の
どちらが原因となるでしょうか
投手力の向上について
NPBの投手力向上は明らかで
数年前と比較して150キロ投手が増加し
MLBで活躍する投手も増えました
一方でNPB投手のMLB移籍が活発化しており
好投手は以前と比較して
プロ野球界に残りづらい現状もあります
よってNPB全体の投手力が
過去と比較して著しく上昇した可能性は
低いと考えています
打撃力の低下について
個人成績だけをみれば
打撃力の低下は顕著です
一方で最近MLBへ移籍したのは
2022年オフの吉田選手で
それ以降はMLBへの打者流出はありません
主要な打者の顔ぶれに大きな変化は無く
怪我人が続出したわけでもない中で
2024・2025年の本塁打数の減少や
OPSの低下が発生しています
よって打撃技術の低下というよりも
外的要因が原因である可能性が
高いと考えています
”飛ばないボール”の可能性
これまでの考察を踏まえて
やはり”飛ばないボール”の影響が
現在の投高打低トレンドを
引き起こしている可能性が高いです
急激な投高打低へのシフトを説明するには
最も自然だと考えています
今後の展望
2026年は更に本塁打数が減少?
2025年オフにはヤクルトの村上選手や
巨人の岡本選手らのMLB移籍が噂されます
両打者とも投高打低のプロ野球において
卓越した打撃成績を残してきました
彼らがNPBを去ることになれば
総本塁打数はさらに減少する可能性があります
NPBが方針転換する可能性
一方でNPBが投高打低の偏りを是正すべく
”飛ぶボール”を導入する可能性もあります
NPBは将来的に取得したデータの
一般公開を目指すことを公表しており
データが公開されるようになれば
打球速度と打球角度から
ボールの飛びやすさを推定できます
これをMLBのデータと比較することで
NPBの使用球の飛びやすさが可視化されます
よってある程度MLBの使用球と
類似した飛びやすさのボールを
開幕から使用する可能性もあります
また一部のプロ野球ファンからも
ホームランの減少によって
試合がつまらないとの声もあり
ファン離れを止めるためにも
NPBが方針転換する可能性は十分にあります
まとめ
今回は2025年シーズンにおける
本塁打数の減少についてまとめました
2024年シーズンに引き続き
NPBでは投高打低トレンドが顕著です
急激なトレンドのシフトを考えると
使用球が影響している可能性があり
来季以降も注目したいと考えています
ここまでおつきあいいただき
ありがとうございました