プロ野球のホームランが少ない!チーム成績の推移から投高打低の原因を考察!飛ばないボールが原因?プロ野球がつまらないとの声も!

プロ野球

プロ野球の華と言われるホームランですが

最近の日本プロ野球ではホームラン数が減っていると感じませんか?

実際に2024年シーズンは投高打低のトレンドが顕著で

歴史的なホームラン数の少なさを記録しました

息詰まる投手戦も見どころ満載ですが

やはりホームランが飛び交う乱打戦も面白いですよね

今回は過去10年間におけるNPBの打撃成績の推移をまとめ

プロ野球でホームランが減少した原因について考察していきます

年別のNPB総本塁打数の推移

2024年の総ホームラン数は974本

前年と比較するとおよそ400本の減少となりました

明らかにここ数年と比較すると本塁打数が激減していることが分かります

これは2011年と2012年の傾向と類似していますね

この2年間は統一球(いわゆる飛ばないボール)が採用された年です

なお2020年は新型コロナの影響による短縮シーズン(120試合)でしたので

例年通りの143試合に換算すると1535本となります

2011年・2012年の統一球問題

それまで球団ごとに異なるボールを使用していたNPBは

球界全体の不公平性を是正するために

2011年シーズンからミズノ製の低反発ゴム材を用いた統一球を採用しました

この統一球が想定よりも”飛ばない”ボールであったために

野手陣の打撃成績は歴史的な低水準となりました

2013年からはボールの改良が進められ本塁打数が激増しました

2012年のホームランランキング

歴史的なホームラン数の減少となった2012年は

30本塁打前後の選手がタイトルを獲得しており

10本塁打以上を打つとTOP10にランクインする状況でした

ランキングからも野手陣にとって苦しいシーズンだったことが分かります

年別のMLB総本塁打数の推移

MLBの総ホームラン数をNPBと同期間で比べました

2024年の総ホームラン数は前年よりも減少しましたが

急激な減少傾向はありません

なお2020年は新型コロナの影響による短縮シーズン(60試合)でしたので

例年通り162試合に換算すると6221本となります

2024年にNPBでホームラン数が減少した原因

現状分析

ここまでご紹介した通りNPBの2024年のホームラン数は大幅に減少しています

一方MLBでは明確な減少傾向は確認されていません

また2011年には想定よりも”飛ばない”ボールを使用したことによって

ホームラン数が大幅に減少しました

2024年の減少傾向は2011年と類似しています

”飛ばない”ボールによる影響

NPBから名言されていませんが

2024年シーズンは飛ばないボールが採用された可能性が高いです

2023年と比べてNPB選手の顔ぶれはあまり変化しておらず

ホームラン数の大幅減少については説明がつきません

”飛ばない”ボールは前半戦に採用?

世間では後半戦になってからホームランが出るようになったと言われています

実際に前半戦と後半戦で年間ホームラン数のペースを調べたところ

明らかに後半戦の方がホームラン数が多いことが分かりました

2024年前半戦は2011・2012年に”飛ばない”ボールが採用された年と同じペースで

2024年後半戦はおよそ前年通りのペースでした

よって前半戦は”飛ばない”ボールが採用されホームラン数が減少し

世間からの反応を受けて後半戦は従来のボールに戻した可能性が高いです

投手力の向上は原因か?

ホームラン数の減少は投手力の向上によるとの意見もあります

確かにNPB投手の平均球速は年々上昇傾向にあり

昔は剛速球投手と言われた150キロ投手が一般的になりました

MLBで活躍する日本人投手も増えており投手力が向上したことは明らかです

野手陣の攻撃能力を示すOPSの数値も年々減少傾向にあり

投手力の向上に打撃能力が追いついていないことが分かります

しかし投手能力の向上がホームラン数の大幅減少の原因とすれば

MLBでも同じような傾向がみられるはずです

しかし先ほども紹介した通りMLBでは減少傾向はみられません

NPBだけが投手力の向上によってホームラン数が激減するとは考えにくく

多少の影響はあるにせよ主な原因とは言えなさそうです

”飛ばないボール”について

ボールの反発検査

NPBの試合では承認されたボールが使用されています

それぞれのボールの反発力は基準を満たすことが条件です

反発力の検査は2週間に1度程度の頻度で行われています

2011・2012年に使用されたボール

2011年・2012年にホームラン数が大幅に減少したシーズンでは

反発力の検査結果が基準値を下回っていたにも関わらず

承認球として使用されていました

これによりホームラン数は大きく減少しました

2011・2012年の統一球問題

基準値を下回るボールを製造して納品したメーカーにも原因はありますが

基準値が下回っていることを把握しながら承認したNPB側にも原因があります

一方で当時の試合球の基準が厳しすぎたために

やむを得ず基準を満たさないボールを使用した経緯もあります

現在の反発検査基準

2014年以前の反発力の基準値は上下限が設定されており

範囲内のボールを使用することとされていましたが

基準値の範囲が狭く検査に合格しないボールが多く出るという問題がありました

そこで2014年から現在に至るまでは

反発力の基準範囲は撤廃されて目標値が設定されることとなりました

よって試合球の反発力は目標値と大きく乖離しなければ承認されるルールとなりました

2024年の飛ばないボール問題

現在は反発力の目標値が定められていますので

言い換えると使用されるボールの反発力にはムラがでます

そのため2024年シーズン(特に前半戦)に使用されたボールは

目標値を過剰に下回ったボールが使用されたと考えられます

2011・2012年と異なる点は基準違反のボールではない点です

よってNPBはシーズン中のプレー内容をモニタリングしながら

”飛ぶボール”・”飛ばないボール”を使い分けることができます

今シーズンはその傾向が顕著に表れた可能性があります

今後の展望

野球の華といわれるホームラン数の減少はファン離れに直結する可能性があります

そのため極端にホームラン数を抑えすぎた2024年シーズンは

一部のファンにとっては”つまらない”と感じられたことでしょう

2024年後半は例年通りのペースでホームランが増加しましたので

2025年シーズンは同じように例年通りのホームラン数が期待されます

まとめ

今回は2024年シーズンでホームラン数が減少した原因について考察しました

過去のデータからも”飛ばない”ボールが主要因だと考えられます

しかし2024年後半からはホームランのペースが回復しましたので

2025年シーズンは例年通りのホームラン数が期待されます

ファンとしては派手なホームランに期待したいですね

ここまでお付き合いいただきありがとうございました!

プロフィール
この記事を書いた人
TOKYOリーマン

野球好きの30代サラリーマン / 趣味は野球観戦・読書 / 現在子育てに奮闘中 / 野球関連のデータ分析・考察記事を発信します

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