日本人選手の活躍で人気のMLBですが
2025年は大谷翔平選手が
2回目の肘の手術を経て
ついにピッチャーとして復帰します
エンゼルス時代にはエースとして
圧巻の投球を披露してきましたが
ドジャースでもエース級の活躍に期待です
今回は大谷選手の復帰に向けて
MLBでの過去の投手成績を振り返ります
シーズン毎の球種・球速や
復帰登板時期についても解説します
なお2025年シーズンにおける
大谷選手の個人成績は別記事でまとめました
日本人メジャーリーガーの
成績については以下の記事をご覧ください
記事の内容
過去の投手成績と投球データ
過去の投手成績

2018年のMLB移籍時から
投手成績が大きく向上しています
キャリアハイは2022年シーズンで
15勝・防御率2.33を記録しました
3.5を超えると優秀とされる
K/BBも驚異の4.98を記録しました
規定投球回の162回も達成するなど
まさにMLBを代表する投手となりました
この年はリーグで5人の先発投手が選出される
オールMLBチームにも選出されました
2020年・2021年・2023年は
怪我の影響でシーズンを全うできず
2019年・2024年は肘の手術の影響で
登板はありませんでしたが
総合的に素晴らしい投手成績を残しています
球種と投球割合

2回目のトミージョン手術前となる
2023年シーズンにおける
直球の平均球速は156キロと
MLBの先発投手でもトップクラスです
最も多い球種はスイーパーで
MLB平均よりも横の変化が大きいです
カットボールも同様で
MLB平均を上回る横方向の変化量が特徴です
また2021年から投じている
シンカー(ツーシーム)は
MLB平均を上回る縦方向の変化量が特徴です
球種の価値(Run Value)

Run Valueとは球種の効果を表す指標で
投手の場合は数値が低いほど
その球種は打者に対して効果的と言えます
2023年シーズンのRun Valueを見ると
最も効果的な球種はカットボールです
次にシンカー(ツーシーム)が効果的でした
投球割合が高いほど
Run Value的には不利になるため
一概に比較はできませんが
この2球種が強力な武器となっています
過去のシーズンの振り返り
2018年
2018年に23歳の若さで
エンゼルスに移籍しました
当時は打撃よりも投球の期待が大きく
投手としての能力が評価されていました
4月1日に投手デビューを果たし
6回3失点で初登板初勝利を挙げました
その後順調に登板を重ねていましたが
6月に靭帯の損傷が判明し
故障者リスト入りしました
9月に投手として復帰しましたが
その後新たな靭帯の損傷が発覚し
オフに1度目のトミージョン手術を受けました
2019年
前年のトミージョン手術の影響で
投手としての登板はありませんでした
2020年(短縮シーズン)
Covid-19の影響により
MLBは7月下旬に開幕しました
7月26日に復帰登板を果たしましたが
1アウトも取れずに降板し
次回の登板でも2回途中で降板するなど
本来のパフォーマンスは影を潜めました
登板後に右屈曲回内筋群の損傷が発覚し
以降の登板はありませんでした
2021年
翌年の怪我から復帰し
4月に復帰登板を果たしました
MLB移籍後初めて
投手としてシーズン全うしました
打撃でも本塁打王争いを演じるなど
自身初となるシーズンMVPを獲得しました
2022年
開幕から先発ローテを守り
キャリアハイとなる15勝を挙げました
防御率も2.33の好成績を記録し
規定投球回も達成しました
投手としては
サイヤング賞投票で4位に入り
リーグで5人の先発投手が選出される
オールMLBチームにも選出されました
まさにMLBトップクラスの投手として
脚光を浴びたシーズンでした
2023年
前年の勢いそのままに
開幕から好投を続け
前年から継続していた
エンゼルスタジアムでの無失点記録を
35イニングまで伸ばしました
これは歴代2位の記録でした
しかし9月初旬に肘の違和感を訴え
検査の結果靭帯に損傷が発覚し
投手としてのシーズンは終了しました
その後脇腹の故障によって
打者としてもシーズンを終了し
9月中旬に2回目となる肘の手術を受けました
しかし投打で圧巻の成績を残したことで
オフにはシーズンMVPに選出されました
投手としては自身2度目となる
オールMLBチームにも選出されました
2024年
当時史上最高額となる
10年総額7億ドル(約1015億円)で
ドジャースに移籍しましたが
前年の手術の影響により
投手としての登板はありませんでした
復帰登板はいつ?
5月下旬のインタビューでロバーツ監督は
オールスターゲーム後の復帰を示唆しました
オールスターゲーム後の後半戦は
7月19日(日本時間)にスタートします
なお本拠地での復帰が予想されますので
7月19日から7月24日の6連戦で
登板する可能性があります
復帰が遅れた理由(考察)
プレーオフでの登板を想定し
前半戦での登板を見送ることで
投手・大谷選手を温存したと考えます
春季キャンプではブルペン練習を続け
順調に調整を進めていましたが
開幕後はチーム方針で
調整をスローダウンさせました
開幕直後は先発投手陣に故障者がおらず
急いで復帰させる必要はありませんでした
開幕後は故障者が続出し
スネル・グラスノー・佐々木投手らが
離脱したことで先発投手が不足したものの
大谷選手の復帰登板を急ぐ動きは無く
プレーオフを見据えた調整が続きました
後半戦の復帰登板後は
回復具合を見極めつつ
プレーオフでの登板可否が判断されます
2024年のカーショウ投手の復帰
実は同じような動きが2024年にもあり
怪我から復帰したカーショウ投手を
オールスター明けから登板させています
この時もプレーオフに向けて
カーショウ投手を温存したと考えます
結果的に不安定な投球が続いたことと
足の怪我によって
プレーオフでの登板はありませんでしたが
ポストシーズンを見据えての調整でした